きょうのコラム『時鐘』

2018/01/23 00:31

 14歳(さい)の少年(しょうねん)があっぱれ卓球日本一(たっきゅうにほんいち)になった。独特(どくとく)の雄叫(おたけ)びで知(し)られる選手(せんしゅ)で、テレビ映像(えいぞう)には「チョレイ」という表記(ひょうき)が出(で)ていた

手元(てもと)の辞書(じしょ)には載(の)っていない。ネットで調(しら)べたら、特(とく)に意味(いみ)はないとある。意味はなくても、勢(いきお)いよく「チョ」と息(いき)を吸(す)い、「レイー」と大(おお)きく吐(は)き出(だ)せば、体(からだ)に元気(げんき)がみなぎる。「よっしゃ」を縮(ちぢ)めて「しゃー」と言(い)うようなものか

意味は曖昧(あいまい)でも、役立(やくだ)つ言(こと)葉(ば)はある。4、5人(にん)連(つ)れ立(だ)って酒(さけ)の席(せき)に着(つ)き、「取(と)りあえずビール2、3本(ぼん)」と注文(ちゅうもん)する。2本か3本なのか、いい加減(かげん)な注文だが、心得(こころえ)た店員(てんいん)なら「分(わ)かりました」と応(おう)じてくれ、おでんや焼(や)き鳥(とり)も「適当(てきとう)に」で通(つう)用(よう)する

天気予報欄(てんきよほうらん)で、「午後(ごご)から雪(ゆき)や雨(あめ)」「風(かぜ)がやや強(つよ)い」などの言(い)い回(まわ)しをよく見(み)掛(か)ける。午後何時(なんじ)ごろで風速(ふうそく)何メートルなのか不(ふ)明(めい)だが、文句(もんく)も言(い)わずに頼(たよ)りにし、雨風に備(そな)える。使(つか)い勝手(がって)がいい曖昧さもある

また寒(かん)波(ぱ)である。うんざりした気分(きぶん)で雪(ゆき)に向(む)かうか、一服(いっぷく)して取(と)り戻(もど)した気力(きりょく)でスコップを手(て)にするか。どうせなら、元気な14歳を見習(みなら)って、「チョレイ」と叫(さけ)んで出陣(しゅつじん)してみようか。