「さよ朝」南砺で凱旋上映 上海映画祭で最優秀 - 富山県のニュース | 富山新聞社

「さよ朝」への思いを語る岡田監督(右から3人目)=南砺市クリエイタープラザ

「さよ朝」南砺で凱旋上映 上海映画祭で最優秀

2018/07/22 01:51

 南砺市のピーエーワークスが制作し、先月の上海国際映画祭で最優秀アニメーション作品賞を日本で初めて獲得した「さよならの朝に約束の花をかざろう」(さよ朝)の凱旋上映は21日、同市クリエイタープラザで行われた。2回の上映に約200人が詰めかけ、初監督に挑戦した人気脚本家の岡田麿里さんが登壇し「こうして見て頂けて幸せです」と喜びを語った。「さよ朝」の受賞を詳しく報じた中国中央テレビの映像が紹介され、現地での関心の高さをうかがわせた。

 

 「さよ朝」は不老長寿の「別れの一族」の少女マキアと、両親を亡くした人間の男の子エリアルの絆を描くファンタジー。上映後、岡田さんは金色に輝くトロフィーを手に登場し、美術監督の東地和生さん、プロデューサーの堀川憲司さん(ピーエーワークス代表)とともに思いを語った。

 

 堀川さんが岡田さんについて「脚本家ならではの観察眼がある」と語ると、岡田さんは「ちょっとはみ出している人が気になる。アウトローとかじゃなくて、何か違和感を感じる人。その正体を知りたい」と話し、海外ファンも引きつける人間ドラマを生む感性の一端を示した。

 

 東地さんは、金沢の湯涌温泉をモデルにした「花咲くいろは」の制作時に岡田さんと出会った第一印象を振り返り「岡田さんはごまかしがきかない」と表現。これまで黒色を使わないようにしていた一方、今回、岡田さんから「闇を描いて」と言われたとし「我(が)を出せ、自分が持っている色を出せと言われた気がした。出していいと気づかせてくれた」と語った。

 

 「さよ朝」では深みのある闇から透明感あふれる景色まで多彩に表現されており、岡田さんは「東地さんの闇には体温がある。濁っているところでしか命は育めないのかなと思う。不純物があるからこそ華やいでいく」と思いを語った。

 

 「さよ朝」特別上映(前売り券=1500円)は7~8月の毎週日曜に同所で行われる。施設内のカフェでは9月3日まで物語をイメージしたメニューを提供。10月26日に「さよ朝」のブルーレイとDVDが発売される。