県内最古の恵比須土面 富山・千石町遺跡 - 富山県のニュース | 富山新聞社

発掘された恵比須土面=富山市の安田城跡資料館

県内最古の恵比須土面 富山・千石町遺跡

2018/07/24 01:52

 富山市埋蔵文化財センターは23日、同市の千石町遺跡の江戸時代後期の地層から、恵比須(えびす)神の土面(どめん)が見つかったと発表した。県内で江戸以前の恵比須土面が見つかるのは初めてで、同センターは、江戸後期から広がった恵比須神への信仰を示す史料としている。

 

 土面は素焼きで縦横25センチ。白い付着物があり、顔料により着色されていたと考えられる。同センターが昨年10月、千石町5丁目で遺跡の試し掘りを実施した際に見つかった。

 

 同センターの鹿島昌也専門学芸員によると、土面が出土した千石町5丁目は、富山藩で代々、家老職に就いた富田氏の別邸があった。藩は漁業に注力しており、漁業の神だった恵比須神は、江戸後期には商売繁盛や農作物の神として町人に広まったが、上級藩士にも恵比須神をまつる風習が浸透していたと推測される。

 

 県内では、射水市の四日曽根諏訪神社に1873(明治6)年に作られた奉納額に恵比須土面がある。

 

 同センターは昨年実施した調査で、同市八尾町丸山にある市指定文化財「越中丸山焼陶窯跡」近くから、作りかけの火鉢や割れた香炉の一部などが見つかり、同所が作業場だったと推測されるとも発表した。

 

 各出土品は、24日から来年1月14日まで、市安田城跡資料館で開かれる「発掘速報展2018part2 焼き物でみる幕末から明治期の富山」で展示される。