オランダ式ボックス栽培を導入したチューリップ切り花栽培のハウス=高岡市戸出放寺の清都農園

チューリップ「切り花」工場、効率8倍 JA高岡、ボックスで栽培

2018/12/07 01:50

 JA高岡の戸出町チューリップ切花生産部会で、切り花の出荷量を8倍に効率化できる技術の導入が6日までに始まった。球根を土壌に植えるのではなく、ボックスに植えてハウス内を生育順に並べていく。ベルトコンベヤーのようにボックスを回転させていく様子は、さながら「チューリップ工場」。ボックスを氷点下2度で貯蔵することで計画的に出荷できることから、普及を目指す。

 

 導入した技術は「オランダ式ボックス栽培」と呼ばれ、県内では砺波市のセンティアがいち早く導入している。ボックスに球根を植えて発根させた後、氷点下2度で貯蔵し、出荷計画に合わせてハウス内に移動する。ボックスは生育順に並べ、レールの上を動かして順次出荷していくため、作業負担も軽減できる。

 

 現状の土壌栽培に比べ、畝が不要のためハウスの面積を有効活用でき、ハウス1棟当たりの栽培密度は2万球から8万球に高められる。ハウスの占有期間も短縮でき、年2作を4作に増やすことが可能となる。

 

 戸出町チューリップ切花生産部会は冬場の収入確保のため、1995年に切り花の栽培を始めた。希少品種や変わり咲きなどを中心に181品種を生産し、1産地での栽培品種としては日本一を誇る。

 

 全国的に切り花の需要が急減する中でも、高岡産チューリップの切り花は年々、出荷数が増えている。生産者は昨年より1人減の8人となったが、今期は12月5日~来年3月に過去最多となる112万本(前年93万本)を東京や大阪など全国11市場に出荷する。花持ちが良いと市場から高い評価を受けており、高級店からの引き合いが強い。

 

 6日には須田龍矢会長と清都大祐副会長、JA高岡の高井正行さんが高岡市役所を訪れ、高橋正樹市長に切り花を贈った。須田会長は「1本1本愛情を込めて育てたチューリップです。息の長い産地になるよう頑張りたい」と述べ、オランダ式ボックス栽培の普及へ支援の強化を求めた。