冷凍ます寿し開発 元祖関野屋4月発売、2カ月保存可能

2020/01/01 02:25

 富山県を代表する食「ます寿し」を冷凍し、2カ月間保存できる冷凍ます寿しを、「元祖関野屋」(富山市)を営む庄右衛門(同市)が31日までに開発した。4月に発売する。同社は3年の試行錯誤の上、風味を損なわず冷凍する方法を確立し、消費期限が3日程度だった弱点を克服した。ササに包んだ見た目や解凍後の味も通常と遜色のない富山の名物を全国どこでも好きなときに楽しめる。

 

 ます寿しは冷凍すると、魚の繊維が壊れて風味が落ち、ご飯も水分が抜けて硬くなる。同社は構想から3年かけて冷凍技術を試行錯誤し、温度や湿度に応じた適切な処理方法を見極め、味を落とすことなく長期保存できるようにした。

 

 商品はササに包まれており、本来のます寿しらしく、ササの香りと合わさった味を楽しめる。関野伸也取締役(27)は冷凍することでうま味が凝縮される効果を得られたとし、「通常のます寿しよりおいしくなった」と仕上がりに胸を張る。

 

 通常のます寿しは消費期限が短く、これまで同社は、季節によっては北海道や九州の南部など1日以内に届けられない地域への配送は断っていた。保存期間が2カ月の冷凍ます寿しは1年中、全国に配送できるようになる。

 

 4月の発売当初は基本的に受注生産とし、価格は1段タイプが2400円(税込み)。通常のます寿しの1750円(同)と比べて割高になるが、高級感のあるパッケージとし、同社は贈答用としての需要を狙う。

 

 同社は東京、大阪の大手百貨店に通常のます寿しを出品してきた経験から、外国人のニーズがあると見込んでおり、海外での販路開拓を目指す。冷凍ます寿しの発売に向け、ホームページで段階的に情報を公開している。関野取締役は「富山のます寿しを全国、世界中で味わってもらいたい」と話した。