富山駅を挟んで南北の直通運転を開始した路面電車=21日午前5時56分、同駅北口

「百年の夢」実現 路面電車、南北つながる 富山市

2020/03/22 01:28

 富山駅高架下で駅の南北を走る路面電車の軌道をつなぐ富山市の「路面電車南北接続事業」が完成し、21日、駅の南北を乗り換えなしで行き来する直通運転が始まった。南北接続の開業に伴い、鉄路によって100年以上続いていた市街地の南北分断が解消された。路面電車は市民や鉄道ファンらで終日にぎわい、利便性の向上を実感するとともに、南北の交流活性化や観光振興に期待を寄せた。

 

 南北接続に伴い、駅の南側を走る富山地方鉄道(富山市)の路面電車の軌道と、駅の北側を走っていた旧富山ライトレール(2月に富山地鉄に合併)の軌道がつながり、約15キロのLRT(次世代型路面電車)ネットワークが構築された。

 

 乗り換えなしに駅の南北を行き来できる直通ルートは3種類で、北端の岩瀬浜と駅南側にある3路線(環状線、南富山駅前、富山大学前)が結ばれた。路面電車は富山地鉄が運行し、運賃は全線均一で大人210円、小人110円となる。

 

 南北接続事業は、市が進める「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」の集大成となる。市は2006年、全国初の本格的なLRTとして富山ライトレールを開業。09年には市内電車環状線を開業し、15年3月の北陸新幹線開業に合わせ富山駅南側を走る路面電車の軌道約160メートルを駅高架下まで延伸した。その後、駅北の軌道約90メートルも駅高架下まで延伸し、南北接続を完成させた。事業は1期と2期に分けて行われ、総事業費は約40億円。