「お食事処うえの」を閉店した上野さん=砺波市徳万

コロナで売り上げ3割減、閉店 砺波・徳万の「お食事処うえの」 キャンセル続出「心折れた」

2020/04/01 01:35

 砺波市庄東地区の住民に親しまれた「お食事処うえの」(同市徳万)が閉店し、54年の歴史に幕を下ろした。新型コロナウイルスの感染拡大で、小中学校の臨時休校やイベント自粛の影響を受け、PTA、自治会などの懇親会のキャンセルが相次ぎ、売り上げが3割減となり商売を諦めた。23日に最後の出前を終え、周囲に惜しまれながら店を閉じた。

 

 「うえの」の上野忠幸代表(54)によると、店は大阪で修業を積んだ父の平介さん(80)が1964(昭和39)年に開いたうどん店が前身で、66年に砺波市安川に「うえの」を開業した。麺類や丼物、揚げ物の定食を提供し、夜は宴会でにぎわった。

 

 97年に現在地に移転した。店舗を2倍に広げ、テーブルや小上がり、宴会場で約60人が利用できるようにした。上野さんは00年から跡継ぎとして店に入った。

 

 しかし、近年は少子高齢化や酒気帯び運転に対する罰則の厳格化などにより、来店者が徐々に減った。3年前にジビエ料理など新メニューを追加して新規の客獲得にも努めたが、新型コロナウイルスの影響で3月2日に小中学校が臨時休校し、昼食の出前や卒業式の懇親会、送別会が無くなり、3月上旬だけで100人のキャンセルがあり、先を見通せず閉店を決めた。

 

 3月22日に町内会の住民が集まり、お別れ会が開かれた。県内の弁当会社に就職が決まっている上野さんは「何とか続けたかったが、コロナウイルスで心が折れた。住民に長く、利用していただいたことに感謝したい」と話した。