重力波で全学的連携 富大と東大宇宙線研究所が覚書 本格運転のKAGRAで

2020/04/08 01:24

 富大と東大宇宙線研究所は7日、重力波研究推進の覚書を締結したと発表した。2月25日に本格運転を始めた重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」=岐阜県飛騨市神岡町=で緊密な研究協力体制を構築する。2015年2月に富大の理工系4部局と同研究所が覚書を結んでおり、新たな覚書では富大の全学的な連携へと発展させる。

 

 6日、富大五福キャンパスで、ノーベル物理学賞受賞者の梶田隆章東大宇宙線研究所長(富山市)と、齋藤滋富大学長が出席して締結式が行われた。

 

 覚書に基づき同研究所は富大に対し、重力波に関する教育・研究・開発上の支援を実施する。KAGRAに最も近い国立大学である富大は地域の研究拠点として、同研究所や、国立天文台などKAGRAの共同利用研究者に対し、重力波研究実験室の利用などの面で支援する。

 

 齋藤学長は大きな成果を生むため継続的に協力したいとし「神岡と富山は大変近いので、KAGRAの研究者の皆さんにも富大へ来ていただき、ぜひ研究を進めていただきたい」とコメントした。

 

 梶田氏はコメントで、KAGRAの改造や改良を進め、感度を高めて20年以上観測を続けたいとの認識を示し、富大に研究拠点があることは重要だとした。さらに「多くの学生に関わっていただき、KAGRAで研究をした学生が、研究者や技術者として学術分野や社会の中で活躍していただきたい」と期待した。

 

 KAGRAは宇宙から飛来する重力波の観測装置で天文学の革命に挑む。