あいの風とやま鉄道ファンクラブの見学会を楽しむ子ども=昨年8月、富山市内

あいの風鉄道、ファン開拓強化 会員費納入しやすく 限定イベントも充実へ

2021/01/01 01:59

 あいの風とやま鉄道(富山市)はファンクラブ会員の開拓に向けた活動を強化する。新型コロナウイルスの影響もあり、会員数が昨年10月末時点で前年同期比約1割減の2842人・社に減少したためだ。年会費の納入を口座振替にした際の特典を増やしたほか、新年度からスマートフォン決済を導入する予定で、会員限定のイベント内容も充実させ、てこ入れを図る。

 

 あいの風とやま鉄道のファンクラブ会員は入会特典として1日フリー乗車券がプレゼントされ、見学会などの会員限定イベントに招待される。富山県内のプロスポーツチームの観戦チケットや美術館の観覧料の割引もある。

 

 年会費は個人会員1千円、親子会員1500円(大人1人、子ども1人の場合)、法人会員1万円(1口)以上となる。あいの風によると、今年度はコロナを受け、1日フリー乗車券を使わないという人が見られた。プロスポーツの試合やイベントが中止になったことなども影響し、会員が減ったという。担当者は「コロナでPRしにくい面もあった」と話す。

 

 会員増加に向けては、昨年から年会費の納入を口座振替にした際の特典を増やし、1日フリー乗車券や富山駅前の商業施設「マリエとやま」「きときと市場とやマルシェ」の割引券のプレゼントを2倍にするなどした。

 

 さらに新年度からは個人会員でスマホ決済を取り入れ、年会費を納入しやすくする。法人会員は昨年10月末時点で63社と少ないため、企業PRにつながるような取り組みを検討する。

 

 会員向けのイベントでは昨年8月に富山市のあいの風とやま鉄道運転管理センターで見学会を開き、運転席や電車の洗浄など普段は見ることができない鉄道業務の裏側を見てもらった。今後も鉄道の魅力を伝える企画を展開していく。

 

 あいの風は今年度の決算で純損益が2億6800万円の赤字になる見通し。コロナによる利用者の減少が要因で、2015年3月の開業以来初めての最終赤字となる。経営環境が厳しさを増す中、並行在来線を維持し、地域の足を確保するため、県民の「マイレール意識」を高めたい考えだ。