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「カザグルマ」野生株を県内初確認 準絶滅危惧種

2019/01/04 01:36

 環境省レッドリストで準絶滅危惧種に指定されている植物「カザグルマ」の自生地が氷見市内で見つかった。県内では旧山田村や小矢部市の山林に生えているとの情報があったが、野生の個体が確認されたのは初めてとなる。県自然保護課は県のレッドデータブックに登録し、保護する。

 

 カザグルマはキンポウゲ科の落葉性つる性植物。美しい大輪の花を咲かせるために人気が高く、自然の株を持ち帰る業者や愛好者が後を絶たず、全国で自生地が減少している。

 

 県内では、かつて野生種だったとみられる株を富山市山田地域で栽培している。野生の個体は確認されていなかったため、県レッドデータブックに記載されていなかった。

 

 県中央植物園によると、2017年7月、中央植物園友の会のメンバーが氷見市内で行った調査で果実と葉を見つけた。昨年5月の継続調査で花を確認し、カザグルマと断定した。調査結果は12月、県生物学会の研究発表会で公表された。

 

 県中央植物園の大原隆明主任によると、カザグルマの発見後、近隣住民に聞き込み調査を行い、植えた人の情報が得られなかったことや、国内で流通する近縁種のクレマチスなどと比べて花が小さかったことから、野生の株と特定した。

 

 自生地保全のため場所を公表されていない。大原主任は「貴重な県内唯一の自生地であり、見かけても持ち帰ったりしないでほしい」と呼び掛けた。

 

 県自然保護課によると、県レッドデータブックは10年単位で更新しており、2022年の次回更新時にカザグルマが登録される。